歯のクリーニングと予防
健康な歯を生涯保つために、
むし歯と歯周病を
しっかりと予防しましょう
デンタルサイクル
上の図はデンタルサイクルと呼ばれるもので、むし歯となった歯が失われるまでの一生を表しています。
最初に小さなむし歯できて、その部分を削りつめ物をする。しかしそこから再度むし歯になり、今度はさらに大きく削ることになってしまう。治療を繰り返していくうちに、つめ物だったものがかぶせ物になる。そして最終的には歯を失ってしまう、ということを表した図です。
つまり、むし歯は治療をするだけでは再治療を繰り返すことになるだけですので、その原因を元から断つ予防への取り組みがとても重要になってくるのです。
歯を失ってしまう原因
上のグラフは、日本人が歯を失ってしまう原因を表したものです。そこからも分かるとおり、むし歯ではなく歯周病がもっとも大きな歯を失う原因になっているのです。
むし歯とは、むし歯菌により歯が溶けてしまう病気なのですが、歯周病は、歯周病菌により歯を支える歯ぐきの骨が溶けてしまうという病気なのです。支える骨が溶けてしまえば、歯は簡単に抜け落ちてしまいますね。
そんな恐ろしい歯周病なのですが、一般的には年配の方がかかる病気と認識されています。しかし軽度なものを含めれば、20代で7割の方が罹患しているともいわれる、誰でもかかってしまう身近な病気なのです。
歯を失うことは、食事に苦労することになり、様々な面で健康への悪影響を及ぼします。生活の質を下げ、とても辛い思いをします。
普段から歯周病予防に取り組み、いつまでも健康な人生を過ごせるようにしましょう。
予防のための歯科治療
定期検診
予防のために毎日しっかりと歯みがきをすることは大切ですが、自宅でのケアだけではどうしてもみがき残しや取れない汚れが出てきます。
定期的な通院でしっかりと歯をクリーニングして、お口の中の状態に異常が発生していないかをチェックする必要があります。
3～6ヶ月に一度の定期検診をおススメしています。
PMTC
PMTCとは、Professional Mechanical Tooth Cleaningの略で、「専門的な器械での歯のクリーニング」という意味です。
歯科衛生士が専用の器械を用いて、歯を丁寧にお掃除します。普段の歯みがきでは届かない場所にある汚れも丁寧に落とします。施術は歯がツルツルになり、さっぱり爽快な気分になりますよ。
歯石除去
歯の汚れである歯垢は、唾液の中のミネラル成分と結合することで硬くなり、歯の表面にこびりついてしまいます。この歯石は歯ブラシでは落とすことができず、やがて歯周病の原因となっていきます。
スケーラーと呼ばれる器械を用い、超音波や強力な風圧の力などで歯石を分解・除去します。
歯みがき指導
歯みがきのやり方については、多くの方が長い年月の中で身に付いた自己流で行っています。しかし余計な力が入りすぎていたり、歯ブラシの特性を上手く活かせていないことがほとんどです。歯科衛生士が正しい歯みがきとお口のケアの方法をお伝えします。
自宅でできるお口のケア
歯みがき
1日3回の正しい歯みがきに加え、歯間ブラシやデンタルフロスを用いてのケアを行いましょう。多忙な生活を送っている方には現実的ではないと感じるかもしれませんが、上手く生活の中で習慣づけすることが大切です。
正しい食生活の実践
ダラダラと間食を続けることがお口の中の細菌の繁殖につながり、むし歯や歯周病を引き起こしてしまいます。決められた時間の食事とその後のケアを心がけましょう。
