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インビザラインについて
[矯正]
マウスピース矯正には各メーカーからさまざまな種類のものが提供されています。今回紹介するインビザラインもマウスピース矯正の一つ。インビザラインは世界でもシェアを圧倒的に誇り、日本でも提供している歯科医院も多くあります。インビザラインについて詳しく解説します。
インビザラインの成り立ち
アライン・テクノロジー社は1997年、スタンフォード大学でMBA(経営学修士)を取得したZia Chishti氏とKelsey Wirth氏の2人の学生によって設立されました。
Zia Chishti氏はワイヤー矯正を行っており、矯正中のわずわらしさを感じていた彼はマウスピースで歯を動かす方法を見いだしたのです。そこで彼らは、3Dコンピューターの技術を駆使して新しい矯正治療を開発しました。インビザラインが誕生する以前にもマウスピース矯正は行われていましたが、マウスピースを交換する度に型取りが必要なものでした。
インビザラインが画期的なのは、3Dコンピューターでマウスピースをデザインし、治療完了まですべてのマウスピースを同時に作製できることです。
インビザラインの世界での導入実績
1999年にアメリカでのインビザラインの販売が開始されてからグローバル展開し、日本では2002年に日本でアライン・テクノロジー・ジャパン株式会社を設立、2006年に日本でインビザラインの販売が開始されています。
2021年4月の時点でインビザラインは世界100ヵ国以上に提供されており、症例数は1000万人を超えています。
インビザラインの仕組み
インビザラインは1回の型取りですべてのマウスピースを作製することができます。歯型や口腔内写真、顔貌写真などのデーターはアメリカのアライン・テクノロジー社に送られ、治療終了までのマウスピースが歯科医院に送られます。
マウスピースができるまでの工程
1.歯科医院での型取り
光学スキャンカメラや印象材を用いて、歯型やかみ合わせの型を取ります。またお口の中の写真や、お顔の写真を専用のカメラで撮影をします。これらの資料をインターネットを通してアメリカのアライン・テクノロジー社に送ります。
2.シミュレーションの作製
アライン・テクノロジー社に送られた資料により、3Dモデルとシミュレーション(クリンチェック)を作製します。これらをもとに歯科医師がシミュレーションに手を加えて、患者様一人ひとりにあった治療計画を立てます。
3.マウスピースの作製・治療スタート
マウスピースは治療計画をもとに3Dプリンタで作製されます。出来上がったマウスピースはアメリカから日本に発送され、歯科医院に届いたら治療が始まります。アメリカからマウスピースが届くまでの期間は、光学スキャンカメラがある歯科医院では約1ヶ月後、印象材で歯型を取った場合は約6週間後となっています。
インビザラインのメリット
インビザラインのメリットとして挙げられるのは以下の6つです。他のマウスピース矯正にはないメリットがインビザラインにはあります。
装置が透明で目立ちにくい
インビザラインは従来のワイヤー矯正と異なり、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置やワイヤーを使用しません。装置が透明のマウスピースとなっており、目立ちにくく周囲の人にも気づかれにくいです。
矯正中に伴う痛みが少ない
インビザラインは1枚のマウスピースで歯を最大0.25mm動かすように設計されています。他のマウスピース矯正では1枚のマウスピースで歯を1mm動かすものもあり、痛みを伴いやすくなりますが、インビザラインは少しずつ歯を動かすため痛みが少ないといわれています。また、厚さも0.5mmと薄い素材でできているため違和感も少なくて済みます。
ご自身で取り外しが行える
食事や歯磨きのときは取り外しが行えます。大切なイベントのときは外すこともできますが、イベントが終了したらすぐにマウスピースを装着しましょう。
通院回数が少ない
1度の型取りで治療終了までのマウスピースを作製するため、通院回数が少くて済みます。
治療実績が豊富で信頼性が高い
インビザラインは世界100ヵ国以上に提供されており、1,000万人以上が治療を行っています。治療実績が豊富のためマウスピース矯正の中でも信頼性の高いブランドとなっています。
適用症例の幅が広い
抜歯が必要なケースや重度の出っ歯などでも、部分的なワイヤー矯正を併用することでインビザラインが適用する可能性があります。
インビザラインの注意点
インビザラインを始めるにあたって注意点を紹介します。
・インビザラインの装着時間は1日20時間以上と決められています。装着時間が短くなったり、装着を忘れたりすると計画が遅れてしまう可能性があります。
・マウスピースは7~10日ごとに交換します。予定よりも早くまたは遅く交換すると計画通りに進まなくなるため歯科医師の指示通りに交換します。
・食事の際は取り外す必要があります。飲み物はマウスピースを装着したままでも飲めますが、糖分が入っている飲み物はむし歯の原因となるため避けるようにします。
・矯正中にむし歯に罹患した場合、小さなむし歯は治療が可能ですが大きなむし歯の場合、マウスピースの作り直しが必要になる可能性があります。
・インビザラインは症例によって適用しないケースもあります。
当医院では、日本矯正歯科学会認定医が治療を行っており、適切な検査と診断により患者様一人ひとりに適切な治療方法の提供しています。インビザラインが気になる方は当医院にご相談ください。